[日本語の語源説]

「語源説」とは

小学館から『日本語源大辞典』が刊行されました。これには、数多くの「語源説」が載せられています。

「語源」というのは、ある語が出来たときの由来ですが、「語源説」というのは、いろんな人が、語源はこうであろう、と考えた「説」です。もちろん、本当の語源からは懸け離れたものもたくさんあります。

「語源意識」とでもいうような素朴なレベルから、こじつけ語源、知ったかぶり語源、思いこみ語源、その筋語源、〈我が仏尊し〉語源、苦し紛れ語源説などとでも呼ぶようなものまでたくさんあるのです。

小学館の『日本語源大辞典』に収録されていない、語源説もたくさんあります。そうしたものを収集して行きたいと思っています。

本当の語源ではあり得ないものも含めて、数多く収集して行きたいのです。落語に見られるような、「矢がカンと当たったからヤカン」というような駄洒落語源も視野に入れたいと思います。(ただ、今新しく考えた、というのも入れると、収拾がつかなくなりますから、それは避けます)

これを集めることにどういう意味があるのか、というと、本当の語源は、語が出来たときのことですが、「語源説」は、ある語がどのように意識されてきたか、という意識史です。その時代の人が皆そのように思っていた、というわけではないのですが、そう考えた人がいた、ということを記しておきたいのです。

コメント(1)| Track back(0) | 2009-12-31 00:00:00

おいらん

「松屋筆記」巻四 小山田与清


(八)オイラン松位大夫などの義新吉原の遊女にオイランといふ号あるはもと新造禿などがおいらの所のあねさんといふべきをオイラントコ/\などいひ、さて略てオイラン/\といひならへりし也。さるを今は他の人よりもオイランとよびて遊女の美称とす。また字に松位と書くは大夫といふべきを、秦の始皇が松を大夫に封ぜしといへる故事によりて松位とは書る。さて遊女を大夫といふは、もと白拍子のともがらにて、みづからうたまひするがゆゑに浄瑠璃大夫になずらへてよべる也。浄瑠璃大夫の号は、院中にめされて叡聞ありし時、かりに五位を賜はりしに起れり。



「三余叢談」長谷川宣昭
○オイラン松位大夫などの名義新吉原の遊女に、オイランといふ号あるは、もと新造禿などがおいらの所のあねさんといふべきを、オイラントコ/\などいひ、さて略《ハブキ》てオイラン/\といひならへりしなり、さるを今は他の人よりも、オイランとよびて遊女の美称とす。また字に松位と書くは、大夫といふべきを、秦の始皇が松を大夫に封ぜしといへる故事によりて、松位とは書るなり。さて遊女を大夫といふは、もと白拍子のともがらにて、みづからうたまひするがゆゑに、浄瑠璃大夫になずらへてよべるなり。浄瑠璃大夫の号は、院中にめされて叡聞ありし時、かりに五位を賜はりしに起れり。
松屋筆記とほぼ同文)


嬉遊笑覧巻之九 娼妓
○「おいらん」は「おいら」なるを、末をはぬるは上にみえたる例なり。姉女郎を云ふ。我姉と云ことなり。「讃嘲記」に、「なるほどおんらんなり」などもいへり。「いつちよく咲たおいらが桜かな【享保十八年、浅草寺の後藪をひらきて桜樹を多く植、一本毎に願主の札を立つ。其中吉原の遊女多し。此時かしくが発句なり。】



増補俚言集覧(日本国語大辞典・語源大辞典で「俚言集覧」とするは誤り。)
(増)おいらん〔近世事物考〕今新吉原町にて揚代高き妓女をおいらんといへり こは元祿年間吉原仲の町へ女郎銘々より櫻を多く植たるに其頃岸田屋何某の禿の句に「おいらんがいつちよく咲櫻哉」 此時より太夫の名に成たり



近世事物考(温知叢書)
おいらん 今新吉原町にて、揚代高き妓女をおいらんといへり、こは元祿年間吉原仲の町へ、女郎銘々より櫻を多く植たるに、其頃岸田屋何某の禿の句に、「おいらんがいつちよく咲櫻かな」此意は俗においらの姉女郎の植し櫻が、いちばんよく咲たり、とほこりたるとなり、おいらんといふへきを此俚言においらんとなまりていひしなり、此時より太夫の名に成たり、されは其召つかはるゝ者より云ふへき詞なるを、他よりいひては義にたかへれど、今は誰もおいらんといふなり



奇妙図彙 山東京伝

をいらん
おいらんの本字はまだつばらならず。
案ずるに、遊びにたらされては
老いたるも心を乱す故に
老乱と書くか。
昔はおいらがといふ。

享保の比の ある禿の句に

      かしく
おいらがの
 いっちよく咲く桜かな


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日尾荊山「燕居雑話」天保八年

日本随筆大成一期八(1-15)


あさって
あらけない
うみ
うらぶれる
おおけなし
おととい
かいない
かたじけない
きく
きのう
きょう
けろりかん
ごたごた
さいのかわら
さおひめ
しあさって
したばた
しゃらくさい
とうりょう
のさばる
ひじり
ひょうしぎ
べらぼう
ほいろ
ほうろく
ぼたもち
ろっぽう

コメント(0)| Track back(0) | 2008-05-25 13:34:03

西村白烏「煙霞綺談」安永二年

日本随筆大成一期二(新は1-4)


『日本語源大辞典』
あさ
かちん
だて

コメント(0)| Track back(0) | 2008-05-25 13:31:19

暁鐘成「雲錦随筆」

日本随筆大成一期二(新は1-3)


『日本語源大辞典』
のろまにんぎょう

コメント(0)| Track back(0) | 2008-05-25 13:10:46

梅の舎主人「梅の塵」天保一五年

日本随筆大成二期一(新は2-2)


『日本語源大辞典』で、
かみ

なら


*

コメント(0)| Track back(0) | 2008-05-25 12:00:39

喜田村香城「五月雨草子」

近代デジタルライブラリー

『日本語源大辞典』では、
とろろじる
にはちそば



新燕石十種 第3巻にあり。

コメント(0)| Track back(0) | 2008-05-25 11:45:25

橘守部『稜威言別』

近代デジタルライブラリーは、明治期刊の巻四以降のみ。


『日本語源大辞典』では、
あずま
くし
くすり
こもりくの
さい
さけ

コメント(0)| Track back(0) | 2008-05-25 10:15:15

宇田甘冥『本朝辞源』明治四年

近代デジタルライブラリー
音義派
『日本語源大辞典』でも多く取られる。

コメント(0)| Track back(0) | 2008-05-25 09:28:41

林甕臣『日本語原の研究』

近代デジタルライブラリー

コメント(0)| Track back(0) | 2008-05-10 18:01:44

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